皆さん、アドベンチャーゲーム(ノベルゲーム)はプレイしたことがありますか?
自分が選んだ選択肢によって、大きく運命が変わってしまう登場人物たち。
後ろから襲ってくる殺人鬼。転んだ仲間を助けるべきか、見捨てて他の仲間とともに逃げるべきか…判断に悩む選択に頭を抱えたことのある方も多いと思います。
今回はその歴史をご紹介し、アドベンチャーゲームがどのような進化を遂げてきたのかご説明しようと思います。
アドベンチャーゲームの黎明期
アドベンチャーゲームの始祖は1975年ごろにアメリカで制作された、『コロッサル・ケーブ・アドベンチャー』という洞窟探検のゲームだったと言われています。
この当時アドベンチャーゲームは「テキストアドベンチャー」と呼ばれており、イラストのない文字だけのゲームでした。
また、コマンド選択ではなく自分で特定の単語を打ち込まなくてはならず、なかなか遊ぶ際のハードルが高いものでした。
1980年代に入ると、現在のようにイラストのついたものが登場します。
当時の代表作として、のちに『ドラゴンクエスト』を生み出した堀井雄二氏が手掛けた『ポートピア連続殺人事件』(1983年)があります。
衝撃的な結末が今も語り継がれる本作ですが、ストーリーは一本道でルートの分岐が無いなど、現在のアドベンチャーゲームとは違う点も多く見られます。
また、本作でもコマンドは単語打ち込みで入力しなければならないなど、不便さも残った作品でした。
革新的なシナリオ分岐、弟切草
その後コマンドが選択式になるなど、アドベンチャーゲームは段々と快適に遊べるようになっていきました。
そんな中で1992年にチュンソフトから発売された『弟切草』は、当時のゲーマーたちに大きなインパクトを与え、以降のアドベンチャーゲームに強い影響を及ぼすことになるのです。
弟切草の最も大きな特徴は、「シナリオの分岐自体を楽しむ」ようなゲームデザインになっていたことです。シリアスなものからギャグまで、様々なエンディングが用意されました。
チュンソフトはこの後も弟切草のシステムを踏襲した『かまいたちの夜』など名作アドベンチャーゲームを次々世に送り出していきます。
同人タイトルの隆盛
アドベンチャーゲームはプログラム以外にイラストと文章、そして音楽さえ用意すれば成立するため他ジャンルのゲームと比べると制作コストが安く、個人でも制作が可能でした。
1990年代後半から2000年代にかけて、ほとんど一人か二人で制作したような同人タイトルで、アドベンチャーゲームの名作が多数発表されます。
2002年の『ひぐらしのなく頃に』や2004年の『Fate/stay night』は当時の代表的作品と言えるでしょう。
まとめ
システム面では90年代にほぼ完成した本ジャンルですが、2018年には実写のようなグラフィックで「動かせる映画」のような感覚で楽しめる『デトロイト ビカム ヒューマン』などのヒット作も発売されています。
技術の進歩により以前はできなかったことが実現できるようになる。他ジャンルのゲームの言えることではありますが、アドベンチャーゲームはこれからも少しづつ進化しながら私たちにワクワクやドキドキを与えてくれるのではないでしょうか。
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